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時間あたり生産性を最大にした上で、さらにバリバリ残業する人には、誰も勝てないという話。

「定時に帰るけれど、生産性は最大に。残業続きはプロ失格」ワーク・ライフバランス社 小室社長の仕事論 | リクナビNEXTジャーナル

 

小室さんの仕事のやり方は正攻法だし、参考にすべき点は多い。
と思うのだけど、この事例をもって残業問題が解決するかというと、全然違う話だなと思うんです。

 

それはなぜかと言うと、世の中には小室さんのように効率的に仕事を処理したうえで、さらにバリバリ残業もする社畜の精鋭たちが山ほどいるからです。

 

彼らの仕事効率がいちじるしく低いかと言われても、別にそんなことありません。というのも、元記事で語られる構図の基本はこうです。

 

生産性の低い人たちvs生産性最大のワタシ

 

これなら、たしかに働く時間が短くても、その他大勢の人たちと比べて見劣りすることはないのかもしれません。

 

ですが、現実には、

 

生産性最大でたくさん残業する人たちvs生産性最大で定時帰りするワタシ

 

という構図になりがちで、早く帰ることで処理できる仕事の絶対量が劣ってしまうことがほとんどだと思います。

 

それに、効率に関するビジネス書はうなるほど出回っていますし、ライフハック的な記事も山のようにあふれ返っている現状、生産性の平準化は随分進んでいると思います。

 

ようは、みんな限界まで生産性を高める努力はしています、ということです。極論、50年前と比べて、現代の生産性はおそろしく高くなったはずですが、1日の労働時間が2時間とか1時間になったりはしません。

 

競争社会のなかでは、効率化で労働時間が短縮されるのは一時的なことで、そのノウハウが浸透すれば、また労働時間は増えていきます。営業マンの目標が年々高くなり、何年続けてもヒーヒー言わなければいけないのと同じです。

 

まぁ、以下のような条件が1個ないし、複数個あてはまる場合は、残業しなくても成果を出せるかもしれませんが…。どうでしょうね。

 

⇒①自分一人だけが、職場内で規格外に優秀
⇒②業務の性質上、残業が不可能である
⇒③夕方以降に新たな仕事が発生することはない
⇒④その人の存在そのものが固有の価値を生んでいる場合

 

基本的に、会社は学校と同じで似たようなレベル帯の人が集まってくるので、①の自分だけが優秀であるという状況は、意図的に身をやつした転職をしない限りは、なかなか起こりえないと思います。

 

②の残業が不可能な仕事というのは、朝に仕事が発生して、その仕事に制限時間があるような仕事ですね。たとえばスポーツ記者みたいな仕事です。試合がおわった数時間後には、原稿を上げてしまわなければいけませんので、時間内に終わらすことが必須になるということです。

 

③は取引先がどこか、によって影響されることが多い部分です。お役所関係としか取引がないような企業が、残業が少ない傾向にあるのは、夜ニーズがないからなのだと思います。僕がしているような様々な業態と絡むような仕事だと、飲食店など夜中も稼働しているお客様がいらっしゃいますから、下手すれば24h稼働の勢いで対応を求められます。

 

④は、一般人にはちょっと無理ですね。その道でNo1クラスにならないと難しいでしょう。

 

元記事に定時で帰ってプライベートが充実すると、そこから得たものを仕事にフィードバックできるみたいなことが書かれていますが、すごい人は残業しながら同じことをやってきますからね。いつ寝てるんだこの人は、みたいな人いますよね?

 

比べようもありませんが、仮に1日8時間働く小室さんと、1日12時間働く小室さんがいたとしたら、少なくとも短期的には長時間働いたほうが、より多くの利益を会社にもたらすと思います。

 

会社は一人の人を長期的に雇う気が薄くなってきていますから、逃げ出さない程度にある程度は酷使して使い倒した方がお得になってしまいます。

 

このロジックをぶっ壊せるアイデアがみつからない限りは、長時間労働に民間レベルで歯止めをかけるのは、ちょっと難しいんじゃないかと思うんです。

 

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