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腰の低いコンサル本。

コンサル一年目が学ぶこと

久しぶりに意識の高まりが最高潮に達してしまい、
やめときゃいいのに、ビジネス書に手を出してしまいました。

読んだのは『コンサル一年目が学ぶこと』という本です。

ざっくり言うと、

  • コンサル流話す技術
  • コンサル流思考術
  • コンサル流デスクワーク術
  • プロフェッショナル・ビジネスマインド

の4部構成で、
コンサル一年目の人材が身につけるべき基本的な事柄が
例やエピソードを交えながら30個紹介されています。

"結論から話す""相手のフォーマットに合わせて伝える"といった、お馴染みのノウハウが並ぶので、ビジネス書をたくさん読んできた人にとっては、真新しい情報がそんなにあるような本ではないかもしれません。

が、僕が過去に読んできたコンサル本の中では
ダントツに良書だなと思いました。

その理由は実にくだらないのですが、
ずばり、著者に反発する気持ちが起こらない、ということです。

自意識が極めて抑制されている印象で、「○ッキ○ゼーではこれが常識です(キリッ」的な、スーパーマン臭がありません。

言ってみれば、超腰の低いコンサル本、です。

おそらく、書籍のタイトルにもあるように、『コンサル一年目』の話題であることがキーポイントだったのではないかと思います。

取り上げる実例の構図に、著者とその先輩の仕事上のやりとりが多く、著者がどちらかというと"怒られ役"として描かれていたことも、腰の低い印象につながっていた要因かもしれません。

この本を読んで気がついたのですが、これまで読んだ他のコンサル本は、書いてある内容は今回の本と似通っていたとしても、それがさもコンサル流のクレバーな思考術や仕事術かのように"盛って"書かれていたのかもしれないなぁと思いました。

根本的に、本のバリューをどこに置くか、が違っている感覚です。

・これまで読んだ本
⇒コンサル流の超すごい仕事術を伝授するよ!

・こんかい読んだ本
⇒コンサルが一年目で学ぶ、基本の仕事術をまとめたよ!

説明しがたいのですが、コンサルの仕事が超ハイレベルだというマウンティングをしておきたい人たちが世の中にはたくさんおり(実際ハイレベルかどうかというのは、また別の話)、そういう人が書くビジネス本は、一般人からすると雲の上のような人脈や世界観を背景に書かれているような気がするんです。

簡単に理解・実践できるような書き方をすると、コンサルタントのありがたみがなくなってしまうのではないか、著者を賢く見せなければ本が売れないのではないか。という、書籍を通じてノウハウを吸収するという観点からすると、無駄以外の何ものでもないところに血道を上げているコンサル本が、巷には案外多いんじゃないでしょうか。

本書は、読むと「あー、コンサルすげーわー。真似するのムリだわー」ではなく、なんとなーく、「ぼくにも明日から出来そう」な感じがします。そして、最初にも言いましたが、「明日からやったほうが良さげ」だと、素直に思えます。

内容の真新しさはありませんが、お決まりのノウハウをどう伝えるか(読者にちゃんと実践させる)、という点では抜きん出た一冊なのではないでしょうか。新人に指導するときの教本にも、ちょうど良い難度だと思います。

コンサル一年目が学ぶこと

コンサル一年目が学ぶこと

  • 作者: 大石哲之
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2014/07/31
  • メディア: Kindle版
 
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