【お願い】やる気のない求人広告の営業マンに発注しないでください。
求人に関わる仕事をしていると、よく知り合いから突っ込まれます。
「こないだ求人の人が会社に来てたよ。でも、提案が微妙だし、応募も結局ぜんぜん来なかったし、フォローもないし、みんなあんな感じなの?」
「うーん…、みんながそうではないけど、まぁそういう人もいるかもね。」
と渋い顔で答える僕。
たしかに、きちんとした人もいますけど「この歳でこれ??」と首をかしげたくなるような、いいかげんな対応しかできない営業マンも活躍しているのは事実。
今回は、求人業界になぜダメ営業マンが繁殖してしまうのか、その理由をサクサクっとまとめてみようと思います。
そして、やる気のない営業マンにみんなが発注しなくなれば、世界が多少は平和になりそうなので、ついでに変な営業マンを回避する方法についても最後に少し書きます。
- 商品力があるので、誰でも売れる
- ノルマに追われ過ぎて、正常な判断ができなくなっている
- 受注がとれたら、そこで試合終了です
- 営業マンの能力に個人差がありすぎる
- さいごに(ダメな営業マンに騙されないために)
商品力があるので、誰でも売れる
リクルート、マイナビ、バイトル、アン。
業者は色々あるものの、どの企業も広告にはかなりの費用を投下しています。
有名タレントを使ったイメージ戦略にも余念がありません。
- リクルート⇒松本人志、大泉洋
- マイナビ ⇒石原さとみ、内村光良
- バイトル ⇒AKB48
- アン ⇒きゃりーぱみゅぱみゅ
それに世の中の人は、誰もが一度は、こうした求人媒体を使ってアルバイト探しや転職を経験しているのではないでしょうか。
無名の商品を売るより、名の知れた商品を売る方が圧倒的に楽です。商品に対する信頼がそこそこある状態でスタートするから、売るためのハードルが最初から低いんです。
ロクに勉強していない新人ですら、飛び込んだり、電話をかけまくればそこそこ受注をあげることができます。速い人は入社して1週間くらいで初受注をあげるそうです。
業種によっては1件の受注をあげるまでに1年以上かかるような仕事もあることを考えると、異例の速さと言えます。
ノルマに追われ過ぎて、正常な判断ができなくなっている
営業マンに課せられるノルマは、基本的に右肩あがりに増えていきます。入社当初は若さを武器にゴリゴリ受注をあげていた人も、やがてどこかで頭打ちします。
求人広告の営業は頭打ちになってからがむしろ本番で、そこから正当な営業力・提案力で目標達成を続ける優秀な人材がいる一方で、ついていけずに四苦八苦する人たちも大量にいます。
そんな人たちが何をするかと言えば、求人知識のないカモ相手に不必要に大きい広告枠を提案したり、あえて採用できない提案を1回挟んだ後に追加提案して2回出稿させる(採用予算によってはもっと)など、非道な提案を行います。
アポイントをとるための電話も、相手に誤解をさせるようなグレーな表現を使って強引に約束を取り付けるなど、モラルが崩壊している組織もあるようです。
受注がとれたら、そこで試合終了です
求人営業マンの多くは、受注が決まった時点でやる気の9割は消失しています。なぜならその先の工程は売上とは関係ないからです。
売り物がマンションとか部品とかポテトチップスとかなら、営業マンのやる気と商品のクオリティに関係がないので、まぁ影響は少ないのですが、求人広告は違います。
「広告出稿=土地を借りる」のと同じです。
クライアントの目的はその土地を活用して、どう目的を達成するか(採用成功すること)。なのですが、営業マンのミッションは土地を貸すこと(広告枠を売ること)です。そこに立派な家を建てることに、インセンティブはありません。
詐欺師がお金をとった瞬間に連絡を断つのと同じです。そんな時間があるなら、新規顧客に電話の一本でもかけたほうが売上につながるんです。
営業マンの能力に個人差がありすぎる
上記のように、ぶっちゃけ誰でもそこそこ売れる商品だけに、頭を使わず売る機械と化してがむしゃらに働く人も大勢いる業界です。
ちゃんと提案している営業マンと勢いだけで売っている営業マンとの知識差・能力差はグングンひらきます。
マーケットの情報(たとえば●●業界での成功例!的なもの)も山ほど流れてきますから、全部に目を通してインプットを続けている人と、全部スルーしている人とでは、たった1日の間ですら大きな差がついてしまいます。
広告は同じ枠でも提案者によって商品力が天と地ほどに変わってしまう商品です。営業マンの能力差が、そのまま採用成功率に直結してしまうから恐ろしいのです。
そんなわけで、これも聞かれることが多いのですが、業界で働く人間からすれば「リクルートとマイナビどっちが応募くるの?」なんて質問、実にナンセンスです。
答えは「できる営業マンの関わった広告のほうが、採用成功の確率は高い」です。
もちろん、応募効果のMAX値は媒体によって差はあります。しかし、ダメな営業マンに当たれば高確率で失敗するのはどの求人媒体も共通です。
大事なのは求人媒体選びではなく、営業マン選びだということです。
さいごに(ダメな営業マンに騙されないために)
ともかく、じっくりと話を聞きましょう。
資料やパンフレットを片手に商品説明する営業マンは仮の姿。彼らは営業トークについては、何十回と練習して商談に臨んでいます。役者が舞台でスラスラ話すように説明をするでしょう。
だから彼らのメッキをはがすためには、営業マンが想定していないような、あるいはカバーしきれないような細かい点まで質問することです。その反応を見れば、売りたいだけの人間か後始末もきっちりやれる人間かの判別はつくでしょう。
イレギュラーな質問にも逃げずに回答してくれる営業マンは本物です。
人が不足しているから求人広告を掲載するくらいなので、広告の発注すらめんどくさくて「とりあえず出しといて」のコミュニケーションで済ます方も、世の中には少なくないと聞きます。
でも、それだと悪い営業マンに当たったとき、無駄金を払い続けることになります。
とてももったいないですし、いい加減な営業マンを肥え太らせることにもつながりますので、ぜひみなさまには、ダメな営業マンに仕事をあげないようお願いしたいのです。