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運悪くブラック企業に2、3社あたると、だれもが「転職回数の多い人」になってしまう。

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最低時給を上げても、雇用主も求人広告も信じられない国では実質的には賃上げにならない! - かくいう私も青二才でね

 

こちらの記事を読みました。

最低賃金を上げても、法令順守しない企業が多いのでダメじゃないか。時給を上げる前にブラック企業対策をきっちりやらなければ、時給UPは絵に描いた餅になるだろうという内容。求人広告にも嘘が多いとのご指摘。

 

求人広告をつくっている人間として、すこし悔しくもありますが、まったくそのとおり なので反論のしようもありません。

 

ただ、そうはいっても、現実に悪意のあるブラック企業はなくならないし、善意の会社が、業績不振で結果的にブラックになってしまうケースもあとをたちません。

 

違反する企業に制裁を加える取り組みも大事ですが、いままさにブラック企業で困っている個人を救うためにはやはり、いつでも、何度でも、自由に転職できる世界観が必要なんじゃないでしょうか。

 

「この人は転職○回もしている。またやめそうだから不採用。」

「うちは転職回数3回までしか採らない。」

「1ヶ月で退職している。忍耐力がないに違いない。」

 

中途採用の基準に転職回数や前職の勤続年数が盛り込まれている企業は、驚くほど多いです。しかも人材が充実している優良企業ほど、この手のスクリーニングは厳しい。

 

でも、世の中にはブラック企業がとても多いのだから、運が悪いと立て続けに2社、3社、ブラック企業に当たってしまうことはあり得ます。

 

その人個人には何の非もないのに、ブラック企業に連続して当たってしまったばっかりに、転職回数が増え、優良企業の面接で落とされてしまうのだとしたら、あまりにひどい話ではないでしょうか。

 

ブラック企業を根絶する努力は絶対にするべき。でも、その一方で、現実問題としてブラック企業に当たってしまった人が、気軽に次の企業に転職できる社会環境を整えることも大切だと思うのです。

 

ダメな企業から気軽にオサラバできるようになれば、ブラック企業は人手を確保するのに苦労して、これまでよりは存続が難しくなるような気もしますし。

 

ただ、まぁこれ。ブラック企業をねじ伏せるのと同じくらい難しいと思います。実際、転職回数の多い人と少ない人がいたときに、確率で言えば、転職回数の少ない人の方が優秀である可能性が高いと思いますので。

 

仮に転職回数が多くて能力の高い人がいたとしても、その人は組織での仕事に向いていない人です。組織にフィットして活躍する人は、やっぱりそうそう転職しないんですよねー。なぜなら、そういう人は順調に出世してそれなりにやりがいある環境を継続できてしまいますから。

 

果たして、その求職者がブラック企業の被害者なのか、ただの堪え性のないダメな人材なのか。

 

ここのところを安全に見極められる手立てがあると、採用する側も手の打ちようがあるので、政府には、これまで以上に徹底してブラック企業名の公表をやっていただけると、良いのではないかと思ったりします。

 

…しかしここまで実現したとしても、解決しないだろうなぁ。

 

優秀な人材があつまる優良企業からすれば、ブラック企業にひっかかるような地頭の悪い人材は来なくて結構、でしょうから。

 

世の中のお金の流れが人並みに理解できていれば、ブラック企業なんて業種業態でそれなりに見分けがつくし、みんなが大好きなコミュニケーション力のある人なら、面接で雰囲気のおかしな担当者、役員がいれば違和感をおぼえるはずです。

 

逆にブラック企業だと分かっていても入社せざるをえないほどに困窮しているとすれば、それはもはや就業の問題ではなく、生活保護やベーシックインカム方面の議論になるような気もします。なんにせよ、しんどい問題です。

 

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