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年度末の売上数字の追い込みで達成できないのは、ふだん真面目にやっている社員。

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そろそろ年度末だから書いておこうかな。

 

年度末に、各社やり方は様々だと思うけれど、売上UPを促進するような施策を実施する企業は多いと思う。

 

ただ個人的に、この手の施策はとても不条理だと思っている。

 

普段がんばっている人ほどキツイ思いをする

というのも、追い込みで掲げる目標は、普段の営業成績に対してプラス●●%という形で提示されることが多いからだ。

 

日々の営業を、

80%の力でやっている人と、

100%の力でやっている人と、

120%の力でやっている人がいたとしたら、

 

80%の人にはまだ伸びしろがあるけれど、もともと100%や120%の力で頑張っている人にはこれ以上頑張る余地がなかったりする。

 

たとえば毎日18時に帰宅している人なら、年度末だけ残業して頑張れば目標達成できるかもしれないが、普段から22時くらいまでハードワークしている人が数字を伸ばすのは物理的に不可能に近い。

 

成果と時間が比例するとは限らないけれど、短期的に売上を爆増させるためには労働時間を長くするのが手っ取り早い。逆に時間じゃなくて工夫で売上が上がるのならば、年度末を待たずとも、売上はとっくに上がっているはずである。

 

年度末に急激に成績が伸びるのは、ふだん手抜きしている証拠

競馬にたとえるとわかりやすい。ゴール前でムチを入れられて末脚を発揮するのは、体力が残っている馬だけである。限界に達した馬たちは、ムチを入れられても加速することはない。

 

逆に言えば、年度末に急に成績がUPする社員は、ふだんの仕事で余力を残している(手抜きしている)ということなので、処罰の対象にしても良いくらいだ。

 

最後に追い込んで勝つのなら、 そのほうが偉いじゃないか。そういう考えもあるかもしれないが、会社の仕事はレースとはすこし違う。

 

仕事は、勤めている限り永遠に走り続ける競技だ。ゴールはない。継続的にいい走りをすることが求められている。年度末の追い込みは疑似的なゴールを作り出して、社員を追い立てているだけなので、ゴール前だけの走りを見て優劣を判断するのは本来おかしい。

 

追い込みを奨励する企業は、ブラック気質

疑似的なゴールを設定されてしまうと、社畜としては出世や昇給、賞与のためにオーバーワークせざるをえない。普段より上乗せした目標を課すことで、長時間労働になることがわかっていながら、追い込みを奨励しているのはいかがなものか。

 

本来は浮き沈みのない営業利益を出す会社のほうが安定しているはずなのに、 年度末に社員に高負荷をかけて帳尻を合わせるような経営があちこちで行われている。

 

決算賞与の支給などでうやむやにしている企業も多そうだけれど、この体質は、ブラック労働の温床になっていると思う。

 

まとめ:要領よくやる人が評価される

成果を上げるほどに青天井で目標が引き上げられるのが分かっているから、ほとんどの社員は月の目標を達成した時点でサボるようになる。

あるいは全力で走り続けた結果、大きなノルマを抱えることになり、それが負担になって転職してしまう。

 

できる人が次々と転職していき、ほどほどに流しているゆるい社員ばかりが社内に残る。こんな状態に陥ると組織の成長は鈍化する。つまらない会社になる。

 

年度末の追い込みのすべてがダメとは思わない。イベント的に盛り上がっている会社もあるだろう。けれど、一つやり方を間違えると、ただ単に社員を酷使するだけの罰ゲームになってしまうのが、年度末の追い込みでもあると思う。

 

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