老害社員は、出来の悪い部下や後輩が大好き。
組織を腐敗させる老害管理職。
その人の行動パターンについて少し考えてみました。
入社した会社に絶望して、転職する人の多いこの時期にはぴったりな話題です。
自分の非凡さをアピールするくせに、なぜか同レベルの仕事ぶりを部下に求める矛盾
老害社員たちは、なにかと機会をみつけては自らの優秀さや手柄を周りに喧伝します。
いかに自分が冴えているか、いかに自分が非凡であるかを、あの手この手でアピールするのです。生き残り戦略、ご苦労様です。
そして、自分の非凡さを散々アピールしておきながら、なぜか部下にも「自分がこれくらいできたのだから、オマエもやれ」と主張します。
その主張、意義ありです。
自分のことを優秀、特別だと言うなら、部下が同じようにできなくても当然、むしろできないことを前提に仕事をアレンジするのが管理者の役割のはずです。
「あなたが部下にやれと言っていることは、あなたのような特別優秀な人だからできたことでしょう?」と、反論されても仕方のない穴だらけの主張です。
ただ、真実はまったく逆のことが多いようです。
実際には、その老害社員は非凡でも優秀でもありません。
だから「その程度の事は」部下にもできると、つい本音がポロリとこぼれてしまうのです。
〇〇はワシが育てた!の種まきに必死
老害社員には暇人が多いです。
社内をうろついて新人社員にちょっかいをかけて回ります。
新人は社内事情が分からないので、オッサンに絡まれると、事情が分からないままにとりあえずヘコヘコします。忙しいときでも手を止めて笑顔で対応します。
こうやって老害社員は、各員の生産性を阻害しながら社内を巡回し、1人ひとりと契りを交わしていくのです。
いつかその新人が大成したとき、「〇〇はワシが育てた!」と言わんがために、日ごろから色んな新人に唾を付けてまわるこの行為、パワハラでもあり、セクハラでもあるのですが、誰にも取り締まることはできません。
自分を越えなさそうな、ダメな部下には優しい
老害たちは、できの悪い部下や後輩が大好き。
その人たちに説教したり指導したりしていれば、いかにも仕事している風で、自尊心も満たされます。
自分の居場所を脅かされる心配もありません。
一方で、有能な部下や後輩にはキツく当たったり、嫌味を言ったりします。
ふつうに説教や指導をしてしまうと、優秀な人はそれを吸収したりバネにしたりして、グングンと成長してしまいますからね。
無意識に生存本能が働いて、マウンティングしてしまうのでしょう。
誰もがみんな老害になる
老害たちの行動は、現状の優位を生かして、しっかりとマウンティングをかけておかなければ、いつか新人に追い越されて自分が惨めな思いをすることになると悟ったが故のもの。
老害たちは、内心では自分の凡庸さに苦悩しています。
高速道路にのって、猛スピードで追いかけてくる新人たちに恐怖しているのです。
他人事のように書きましたが、大小の差はあれど、この悪癖は誰にでもあるものだと思います。
「なんでこれくらいできないんだ!」
と声を荒げるまえに、その叱責は誰のための叱責なのかよく考えたいですね。