男性がセクハラされるCMが炎上しないのと、セクハラCMが生まれる理由が表裏一体。
性的であると批判されるCMって多いですよね。
最近だと、サントリーの「頂」とか、宮城県の壇蜜のPR動画とか。
その陰で、ひっそりと社会から見過ごされているエロティック&セクハラCMがあります。
菜々緒さんの出演している、ファブリーズのCMです。
なんかネットサーフィンしてたら、動画がたまたま出てきて気になったので書きます。
セクハラ vs スメハラ
エレベーターに次々と女性が乗り込んできて、クンクンとスーツの臭いを嗅がれる男性。
エレベーターが動いている間、男性は女性たちに次々とキツい言葉攻めを受けます。
汗臭っ!
なんか酸っぱい
ランチ焼き肉食ったっしょ?
そのあとタバコ吸ったなぁこれ
そして、とどめの一言はこれ。
これで得意先いくんですか?
女性たちの言葉攻めに耐えきれず、
中から出たい!(エレベーター的な意味で)
という表情をする男性。
女性たちがエレベーターを降りていき、最後に残った菜々緒さんが、
「これでファブりなさい」
と、男性にファブリーズを手渡して去っていきます。
セクハラ全開だし、性的な表現も見られるけど…
女性がよってたかって、男性のスーツを嗅ぎまわるのはセクハラです。
しかも最後の男性の表情は、性的な快感を彷彿とさせます。
(あぁ!もう出たい!的な顔)
でも、男性はこのCMを見てどう思うでしょうね。
うらやましい!
菜々緒さんに叱って欲しい!
とか、思ったりしませんか?
間違っても、「けしからん!」とは思いませんよね。
そこが多くの男性が性的に倒錯していることの現れなのです。
男女を入れ替えて考えると、男性の異常性がよくわかる
このCM、男女が逆だったらどうでしょう。
女性一人のエレベーターに男性が次々乗り込んできて、クンクン臭いを嗅ぎまわる。
セクハラどころか、もはやレイプ一歩手前と認識するひとも多いのではないでしょうか?
最後に男性がひとこと。
これで得意先いくの?
はい、完全にアウトですね。
でも男性はCMを見て、気持ち悪いどころか気持ちいいとすら感じてしまいます(まぁ実際にやられたら嫌だろうけど/笑)
セクハラはやられる側が不快に感じていないとセクハラにならないので、どんなにキツイ内容だったとしても、男性向けのこのCMが炎上することはないのです。
男性は性的な意味合いをもつ動画を見慣れている
男性も女性と同じく、CMのようなことを実際にやられたら嫌なんです。
嫌なはずなのに、動画で客観的にみるだけだと意見が全然変わるのが男性の困ったところです。
女性⇒セクハラだ!
男性⇒うらやまけしからん!
この差は何なのか。
これって、男性は性的な動画を客観的に見ることに慣れているのではないかと思うんですよね。
つまり日常的にAVを見ているということなのですが。
エロ全開の動画を日常的に見ているが故に、CMで流せる程度のエロさには反応しないのだと思います。
だから男性を意識してエロCMをつくると、女性から見たときにドぎつく見えてしまうんじゃないですか。
逆に、女性はあまりAVを見ないので、映像で性的なものを見る(第三者的なものとして見る)ことに抵抗感があって過敏になってしまいます。
女性は「性的な映像=自分事」と感じやすいのではないでしょうか。
男性はエロと自分とを、切り離して見ることに慣れているんです。
まさに、たゆまぬ訓練のなせる技ってことですね。
ファブっていこー。