求人広告の代理店を変えるとき、失敗しない営業マンの見抜き方。
広告を出す前は、あんなにマメに連絡をくれて足しげく通ってくれた営業マンが、広告出稿を決めたとたんにちっともフォローをしてくれなくなった。
そんな経験ありませんか?
思わず怒りがこみ上げて「担当を変えてくれー!」と、求人会社に怒りのTEL。クレームを入れたら形だけはフォローしてくれたものの、そんなギクシャクした状態だとやり辛くてしょうがありません。
どんな業界にも優秀な営業と不出来な営業はいるものの、こと「求人広告」に関しては担当する営業マンの力量が募集効果に直結するために、どんな営業マンと契約するかが募集の成否をわかちます。
本日はそんな営業マンたちの能力を見抜いて、ハズレ担当者を回避するための10箇条をご紹介させていただきます。
- 時間にルーズ
- 提出物などが常にギリギリ
- 服装や言葉遣いが乱れている
- すぐに鞄をガサゴソ漁る
- メモをとらない
- 市場データにうとい
- 企画書が支離滅裂
- こちらの質問に、きちんと答えられない
- 商品情報があやふや
- 新人営業マン
- 番外編:ミスをする営業マン
時間にルーズ
言うまでもありませんね。
約束した時間に遅れてやってくる営業マンは信用してはいけません。優秀な営業マンは、たとえ前の商談が長引いてしまうことがあっても大丈夫なように、商談と商談の間に余裕を持たせています。
不測の事態に備える習慣がある営業マンは、広告の段取りにおいても同様に準備しています。
対して、時間に遅れるような無計画な営業マンのプランは常に行き当たりばったり。場当たり的な提案にいちいち付き合っていては、採用成功はどんどん遠のいていくでしょう。
提出物などが常にギリギリ
たとえば原稿提出を水曜日のお昼までに、と約束したとしましょう。
ダメな営業はほぼ水曜のお昼にしか原稿を送りません。できる営業ならば前日の夜や当日の朝一番くらいには、原稿を送ってくるはずです。これは原稿でなくとも、お願いしていたマーケットデータ等の資料についても同様です。
優秀な営業マンは、顧客と話している時点で当該の資料について、およそのあたりがついています。会社に戻ってちょっと調べれば、すぐに資料を送れるのです。
ダメ営業は、顧客と話している時点ではそんな資料が本当にあるのかすらも怪しい状態。
会社に戻ってイチから調べたり先輩に聞いたりしなければならないので、時間がかかってしまいます。時間がかかるのが分かっていると後回しになりがちですよね。そういうことです。
服装や言葉遣いが乱れている
派手な髪色やスーツ。学生のような言葉遣い。
この手の営業マンには要注意です。求人広告は代理店を通じて販売されるケースが多いので、同じ商品を扱っていても会社は1社1社まったく別物と考えたほうが良いです。顧客満足を重視する会社もあれば、ゴリゴリの営業会社もあります。給与体系すら異なります。
社会人としての最低限のマナーが守られていない営業マンの会社は、売りさえすれば何でもいいという社風である可能性も否定できません。そうなれば当然、提案内容や後のフォローにも期待できないでしょう。
社内でお客様のことをどう扱っているかは、言葉遣いの端々に出るものです。商談のなかでポロリとこぼれる失言に、ダメ営業を見抜くヒントが隠されています。
すぐに鞄をガサゴソ漁る
商談中に資料をお見せする際の話です。
できる営業は予め準備していますので、鞄の中からスッと資料が出てきます。ダメ営業は鞄の中身すら整理できていないので、お客様の前で鞄をガサゴソと漁る羽目になります。
「こんな資料ありますか?」と問いかけがあった際に、できる営業ならば「いまはお持ちしていません」なのか「こちらにご用意しております」なのかが瞬時に判別つくものです。
なぜなら鞄の中に何が入っているかを把握できているからです。
ところが、何でもかんでも鞄に突っ込んでいる営業マンだと、ガサゴソ漁ったあげくに「ありません」となってしまうのです。こんな人に果たして広告の情報が整理できるでしょうか?できませんよね。
メモをとらない
ごく一部の天才を除いて、メモは必須でしょう。
1日に何件もの商談を行うのであれば、なおさら商談内容の記録は必要になります。メモをしない営業マンに仕事を頼むと、担当者が苦労する羽目になりますのでご注意ください。
何度も同じことを電話で確認されたり、伝えた内容が一度で反映されなかったり…。最悪の場合、ミスが起こることも考えられます。
そうでなくとも、顧客が話す際にメモをとるのはビジネスマナーの一種ですから、社会人としての基本ができていない営業マンに、自社の大切な採用活動をお任せするなんてもってのほかです。
市場データにうとい
求人広告は、マーケットの動向に影響を受けることが多い商品です。
最低賃金の移り変わりや失業率など、定期的に公開される指標をキャッチアップするのはもちろん、業界事情に通じていることも、経験者に対して適切なメッセージを訴求する上では重要になります。
なかには、業界に詳しいフリをして受注を上げようとする営業マンもいますので、商談のなかで営業マンの知識レベルをテストしてください。
スラスラ答えられれば完璧ですし、持ち帰って調べてから返答してくる営業マンなら及第点と言えます。
ただし、知ったかぶりをして乗り切ろうとする営業マンは不誠実。信用なりませんので、ぜったいに契約してはいけません。
企画書が支離滅裂
いろんな企画書やデータをつぎはぎして準備しているケースが多いためです。
そのため、よくよく読むと前後で矛盾していたり、自社に当てはまらない事例やデータが書かれていたりします。自社への優先度の低さが垣間見えて不安になると思いますので、そんな営業マンに無理してお願いする必要はありません。
1本筋の通ったシンプルな企画を用意するのが、できる営業マンに共通するスタイルです。
企画書のデザインの良し悪しについては気にしなくて構いません。個人のパワーポイントの扱いの上手下手もありますし、会社によってはデザイナーが手直ししているケースもあって、営業マンの力量を判断する材料にはならないのです。
ちなみに、ベテラン営業マンや提案力のある営業マンのなかには、企画書は最低限の共通フォーマットを使用し、口頭で各企業に合わせた説明を行うケースもあるようです。
こちらの質問に、きちんと答えられない
会話の受け答えによって、およその地頭の良さが分かります。
これは知識の有無とはまったく別問題です。会話の組み立てがきちんとできるか、質疑応答ができるか、というポイントを見極めることで、頭のよろしくない営業マンを排除できます。
ひと昔前ならば、頭が悪くても一生懸命動き回ってくれる人ならば役に立ったのですが、いまどきの求人広告はデータが勝負です。
様々なマーケットデータと募集企業の状態や求める人材レベルをすり合わせながら、適切な広告を掲載しなければ、ベストの採用はできません。費用対効果を考えながら適切な求人広告を掲載するためには、ある程度の思考能力が問われるのです。
考える力の弱い人は、ベテラン営業マンのなかにも意外と多いのでご注意ください。
商品情報があやふや
そんなバカなと思いつつも、これが意外と多いのです。
最近はネット広告が主流になってきたために、広告として表に目に見える部分以外の設定も重要になりました。検索条件の設定がすこし違っただけで、PV数が一桁変わることもザラです。
また、顧客のニーズに合わせて商品ラインナップも細分化が進んでいます。販売施策もどんどん更新されますから、絶えず情報を上書きしていなければ、顧客の質問にスラスラと答えるのは難しいのです。
裏を返せば、その複雑な商品情報をきちんと把握できていることは、その営業マンの仕事ぶりを反映していると言っても良いのではないでしょうか。完璧な商品案内ができるのは、日々の地道な業務をおろそかにしていない証拠です。
新人営業マン
言葉のままです。新人営業マンに仕事を頼むのはリスキーです。
彼ら彼女らには業界知識がありません。商品知識も不十分です。圧倒的にケーススタディが不足していますから、あなたの会社の問題点をうまく解消できる保障はどこにもありません。
厳しいようですが、新人営業マンからのアプローチはお断りするのが得策です。
ただし、例外的に新人の上司にあたる人物が手厚くフォローに入る場合は、かえって良い仕事をしてもらえる場合もあります。普段は大手顧客しか相手にしないような、できる営業マンが新人への教育も兼ねてパフォーマンスを発揮してくれるのであれば、お願いする側としては心強いですよね。
そんなときは商談に上司がついてくることも多いですから、見極めはし易いと思います。
その上司すらも頼りなければもちろん掲載はお断りしましょう。
番外編:ミスをする営業マン
広告内容のミスではなく、そこに至るまでの過程での小さなミスの積み重ねで判断します。ミスが目立つ人は、取引後にも必ず何かしらのミスをやらかします。
できる営業マンはこの手のミスをほぼしません。逆にダメな営業は高頻度でミスをします。「ゴキブリを1匹みつけたら100匹いると思え」のようなもので、ミスを起こした営業マンが再びミスを起こす確率は極めて高いです。
しかも、ダメな営業マンほど広告のプランニング力も弱いのが現実。長く付き合って得することはひとつもないのです。
会社が気に入っているのであれば担当変更を申し出ても良いですし、そうでなければ会社ごと変えてしまいましょう。都市部であれば、検索したら代理店はいくらでも出てきます。
仮に一度でもミスを容認してしまうと「この顧客はちょっとくらいのことでは文句を言わない」と解釈され、営業マンのなかでフォローの優先度が下がります。よほど営業マンとの関係が築けているのであれば別ですが、基本的には毅然とした態度で接するようにしてください。
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以上となります。
「あー、こんな営業いるなぁ」と感じた方も多かったのではないでしょうか。しかし、今回ご紹介したようなダメな営業がいる一方で、企業の成長の助けとなってくれる優秀な営業マンがいることも事実です。
みなさんも「求人広告の営業マンなんて所詮こんなもの」と諦めずに、良きパートナーとなってくれるような素敵な営業マンを探してみてください。
人材は企業の柱です。長期的に考えれば、優秀な営業マンと取引できることは、会社にとって大きな利益となるはずです。