企業に騙されない、新卒インターンシップの選び方。
インターンシップを実施する企業が年々増加しています。
リクナビの2019年度インターンシップサイトだけでも、8000社近い企業(執筆当時の数字です)が掲載されています。
2018年度の通常のリクナビが約2万8000社の掲載だったので、ざっと全体の3~4割ほどの企業がインターンシップを実施している見立てです。
インターンシップは、学生が就業体験できる貴重な機会です。
企業と学生のミスマッチを解消する上でも非常に有用な取り組みで、これからの新卒採用の主流になっていくことは間違いないでしょう。
しかし、企業のインターンシップ熱が過熱するに従い、本来の趣旨から外れた「偽インターンシップ」を開催する企業も増えており注意が必要です。
- これがインターン?? なんの学びもない「偽インターンシップ」に注意
- 勉強になるインターンシップの選び方
- プログラム内容の記載が抽象的な場合は、偽インターンシップの可能性大!
- インターンシップに参加する目的を明確にしよう
これがインターン?? なんの学びもない「偽インターンシップ」に注意
インターンに参加してみたけど、会社説明会に毛の生えたくらいの内容で、時間の無駄だった…、そんな残念な体験をした学生さんもいらっしゃるかもしれません。
これは、実際にインターンシップのあるある話だったりします。
企業が本選考時期に有利に採用活動をするため、先回りして学生の連絡先を集めるために「インターンシップもどき」を開催することがあるのです。
目当ては学生の連絡先ですから、企業は手間をかけてインターンのプログラムを考えませんし、実施内容も中途半端です。
人事担当者の間では、「新卒採用にインターンはかかせない」という空気感が既にできあがっており、今後もこうした形だけの「インターンシップもどき」を行う企業が増えてくる可能性は高いです。
勉強になるインターンシップの選び方
インターンを実施している企業はリクナビだけでも数千社あります。その中から自分のためになるインターンを探すのはとても大変です。
かと言って、パッと社名を思いつくような大手企業のインターンは競争が厳しくて、参加するのは難しいですよね。
そこでお勧めしたい探し方はこうです。
まず、気になる「業種」や「職種」があれば絞り込み(最初は絞らずフラットに見たほうがいいかも)、さらに「実施場所」や「期間」を設定して、物理的に参加可能な範囲にプログラムを絞り込みます。
目当てのプログラムがある場合は、フリーワードで「体感」「座談会」といった具体的なキーワードを含めて検索するのもお勧めです。
あと、実施期間が長めのものほど、プログラム内容が濃いことが多いです。1Day開催は気軽に参加できる反面、中身のない偽インターンシップに当たる可能性も高まります。
最後は、インターンの見出しや詳細情報を見ながら、なるべく具体的にプログラム内容を記載している企業だけをピックアップして、その中から興味の持てるものに応募します。
プログラム内容の記載が抽象的な場合は、偽インターンシップの可能性大!
情報ページを見れば一発で分かります。
きちんとしたプログラムを準備している企業は、具体的にプログラム内容が記載されています。
工場見学、社員と座談会、営業シミュレーション、商品企画のワーク…etc。自分の目的にあったものを選べば、大外れは少ないはずです。
注意したいのは「業界研究」をうたっているインターンプログラムです。
実質ただの会社説明会になっているケースも多く、インターンシップの観点からはあまりお勧めできません。業界研究と言いつつ、最終的には自社の優位性に落とし込む仕立てになっていることも多く、フェアな情報と言い難いこともあります。
業界研究がしたければ、中立の立場で書かれた書籍を読むなり、信頼できる企業が開催するセミナーを聞くなり、先輩・OBに聞くなりしたほうが確実です。
インターンシップに参加する目的を明確にしよう
実際の仕事を体験したいのか、ワークをやってみたいのか、憧れの企業の中を覗いてみたいのか、先輩と話したいのか。
目的がハッキリしていた方が応募しやすいですし、参加時の満足度も高くなると思います。
極論を言えば、「できるだけ多くの会社の様子を見たい!」目的であれば、上述したような偽インターンシップでも構わないわけです。
難しく考えず、いま自分がどんなことを知りたいのか、あるいはやってみたいのか。
インターンは本番の就活と違って、ある意味で失敗し放題ですから、学生さんには興味関心の赴くままに、どんどん社会に飛び出していって頂きたいと思います。