米倉涼子「リーガルV」2話 感想:パワハラ祭り
米倉涼子の新作ドラマ「リーガルV」。
第2話はパワハラ問題がテーマでした。
- パワハラをねつ造するために、パワハラが行われるという茶番劇
- 被害者面していた原告(永島)が、実はパワハラ加害者でもあった、という笑えないオチ
- 登場人物が、ことごとく愚かしい
- 派手な脚本に、控えめな演技
パワハラをねつ造するために、パワハラが行われるという茶番劇
世界的企業「太陽製紙」の元取締役・永島美鈴(斉藤由貴)は、男性社員3名に対してパワハラを行った疑いで不当解雇されてしまいます。
ところが、そのパワハラ疑惑は、彼女を陥れるために専務がねつ造したものでした。
しかも、そのねつ造のために、専務は人事権を盾にして部下3名に嘘の証言をさせていたのは(むしろこっちがパワハラ)、本当に救いようがありません。
被害者面していた原告(永島)が、実はパワハラ加害者でもあった、という笑えないオチ
不当解雇に不服の永島は、小鳥遊翔子の事務所に弁護を依頼。
Temma法律事務所の卑劣な手口をはねのけて、裁判は今回も見事に小鳥遊サイドの大逆転。1億円以上の和解金を得る大勝利に終わります。
ここまでは予定調和。
裁判を終えてからもう一波乱あるのは、リーガルVの恒例ということなのでしょうね。
なんと、エピローグでは、永島美鈴が過去に女性社員に対してパワハラを行っていた事実が明らかになります。
しかも、パワハラ被害者を前にして、永島は真っ向から謝罪を拒否。
0円で済む謝罪よりも、非を認めず多額の和解金を支払うことを選択するのでした。
なんて底意地の悪い女だw
まぁ永島のパワハラは、自分から恋人を奪った女性社員をいじめたものなので、パワハラされた方に非はないかといわれると、うーん、どうなんだろう、、、
パワハラはいかんのだけど、略奪愛が恨まれるのもまぁ当然という気分にもなりますが…。
なんかもう、人間模様がぐちゃぐちゃだな、今回は。
登場人物が、ことごとく愚かしい
主人公の小鳥遊翔子の浪費癖もそうだし、マヌケな京極法律事務所の面々もそう。
ホストクラブで接待されて機密をペラペラしゃべる会社員もそうだし、女性の誘惑に負けて弱みを握られる証人もそう。
自分が被害にあったときはものすごい被害者面をしていた永島が、一方で自分が行ったパワハラに対しては非を認めず、謝罪をしないのもそう。
リーガルVでは、人間の愚かしさというのが、ずっと根底に描かれているような気がしてなりません。
まともな人がほとんど出てこないんです。
法律・法廷というお堅いイメージの題材を扱う一方で、登場人物はことごとく全員が愚かしいというアンバランスさが、リーガルV独特の世界観を作っているのでしょうね。
派手な脚本に、控えめな演技
今回は、物語の無茶な展開のわりに、役者の演技はそこまで振り切られておらず、1話に比べると、演技はやや抑制されていたようにも感じます。
(あくまでリーガルV基準では、控えめだったというだけですが)
1話のように濃い味付けを期待していた人からすると、今回の第2話は、意外とインパクトが弱くて、期待外れだったかもしれません。
僕はシリーズのなかでのメリハリと理解しますが、視聴率は下がってしまうかも。
ちょっと心配。
それにしても、小日向さんの演じる天馬代表の狂人ぶりが怖すぎるw
ただ黙って弁当食ってるだけなのに、このあふれ出る狂気はなんだ。
小日向さんの存在感が半端ない。
そして秘書にワインをぶっかけしちゃう小日向さん。
むしろ、これが今回の中で一番ひどいパワハラでしょうwww
パワハラの弁護をしていた事務所の所長が、全力でパワハラするという…
こういう皮肉と言いますか、おふざけは大好きです。
もっとやっていただきたい。