8月以降、大量の内定辞退が出るから、無い内定(NNT)学生にもチャンスがある? 本当に??
残念だけど、そんなチャンスはありません。
これまでダメだった人は、これから先もダメです。
「持ち駒なし・内定なし」の就活生が今すぐに取り組むべき3つの対策
中にはそうじゃない人もいるかもしれませんが、だいたいの人は結局うまくいかないでしょう。志望する企業のランクを下げるのであれば話は別ですが、これまで滑ってきたのと同程度のランクの企業に再度アタックしても、内定がもらえる可能性は限りなくゼロに近いと思います。
「そうは言っても、内定辞退で人が足りないんでしょ?」と思うかもしれませんが、そもそも大企業であればあるほど辞退者は出ません(まぁ大企業同士の優秀学生の奪い合いはあるかもしれませんが…)。
基本的に、そこを第一志望にする人たちが多いわけですから、内定辞退する人が少ないのは当然です。
一番、辞退者が出やすいのは、大企業の次に連なる企業群でしょうね。
一部上場企業だけれど規模が小さい会社や知名度の低い会社、業界のナンバー4位とか5位とか微妙な順位の会社。超大手を受ける学生が、ついでに受けるようなそれなりの企業からは、結構な数の辞退者が出るのではないでしょうか。
「どうせウチよりももっと大手の会社に行くと思うけど、ダメもとで内定を出しておこう。来れば儲けもの」。そんなトーンで、内定が出されていたりすることもあるようです。
あと内定を出すのが比較的早い会社もすべり止めに使われやすいので、大量の辞退者が出るでしょう。
ただ、これらの企業群も辞退者が出るのは織り込み済みである場合が多く、多めに内定を出して辞退者も込みこみで、適正人数に近づくように配慮しているケースがほとんどです。つまり、内定辞退は出るが、みんなが期待するほど大量の枠は空かない、ということです。
さらに問題なのは、追加募集だからと言って採用基準は下がりません。企業からすれば、何がなんでも新卒である必要はありませんからね。事実、新卒で採りきれなかった部分は、あとで中途採用で補えば良いと考える企業もあります。
8月以降、大手企業の内定出しがスタートするこのタイミングは、再度、企業が動きだす絶好の機会ではあります。しかしそれは、もうワンチャンスくじ引きできるという楽観的な意味では決してありません。
これまで面接を受け倒して、それでも一社も内定が出なかったということは、エントリー先が高望みであった可能性が極めて高いです。
学生の二極化(勝ち組・負け組)が進んでいる、なーんて話をよく聞きますが、まったくその通りで、優秀な学生は商社だろうが銀行だろうがメーカーだろうが、現時点で業種問わずにバンバン内定を獲得しています。これは裏を返せば、企業が求める理想的な人物像というのが画一化していることの現れでもあります。
学歴、コミュ力、地頭、体育会、理系、ルックス…。
企業によって多少の偏りはあるでしょうが、いくつかの指標で抜きんでている学生と、どれも平凡な学生では勝負になりません。
そんな現状を脱する手段として、上にあげた記事では「地元の優良企業を探す」ことが推奨されていました。
大企業の場合は、2本柱、3本柱のいくつか兼ね備えた人材が選ばれてしまうわけですが、中小の優良企業であれば、1本芯が通った強みのある学生ならば採用される可能性は大いに高まります。
ただ、その際に学生側の心構えとして持っておきたいのは、
この視点。
僕が2013年にこの記事を書いた頃からすると、ホームページをきれいに整えた企業の割合は随分増えてきている印象ですが、依然として半分放置されたようなホームページの優良企業も残っているように思います。
まぁホームページや社屋の見栄えがしない点については、お互い様だと考えてもらったほうが良いでしょうね。さきほど選ばれる学生の要素をいくつか書きだしましたが、中小企業はルックスをそこまで気にしません。
企業が掲載している写真を見ると一目瞭然です。大企業になると、やはりそれなりに整ったお顔の割合が高いのですが、中小企業になるとやや崩れた感じの方もちらほらいらっしゃいますよね。エントリーの母数のケタが違うので、中小企業だと、そこまでの厳選採用はさすがにできないということなのだと思います。
あと学歴はそこそこあるけど、色々あって大手に受かれない人には、こんな考え方もありそうです。
昨年書いた記事ですが、今回の趣旨に合わせて要約すると、中小企業やポスト大手企業クラスに高学歴の落ちこぼれが応募すると、わりと喜んで採用してもらえたりしますよ、という話です(企業側からすれば失敗採用になる可能性が高いけど)。
最後に、大手企業からの内定出しが活発になる裏側で、早々に就職留年を考える人も出るかと思いますので、この記事も貼り付けておきます。