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ステキな読書感想文を、お手軽に書きあげるためのフォーマットと本読みの方法。

夏休みですね。

 

街中で夏休み中であろう子供たちを見かけると、

毎年、懐かしい気分になります。

 

ところで、夏休みの宿題でめんどくさいものと言えば、自由研究、工作と並んで、読書感想文をあげる人、けっこう多いんじゃないでしょうか。

 

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今日はその読書感想文についてのお話。

誰もがスラスラと感想文を書きあげられるようになる、読書感想文の書き方について考えてみたいと思います。

 

実際、もう十年以上前の話ではありますが、学生時代にこの読書感想文の書き方(特に最後に書いた、文章の切り口の部分)を活用して、一応、コンクールに出品するところまではいったこともあります。

 

この方法で何かの大賞がとれるような感想文に仕上がるかは謎ですが、宿題をこなすレベルであれば、それなりの秀作に仕上がるはずです。

 

 

1.メモをとりながら読もう(付箋を貼りながら読もう)

メモと言っても、そんな大層なことはしなくて良いです。メモがめんどくさければ、付箋を貼るだけでもいい。記憶力に自信があるなら、何もしなくてもかまいません。

 

あとで感想文を書くために、記録しておいた方が便利だよ、というだけの話です。では、何を記憶しておけば良いのかというと、、、

 

好きなシーンや面白いセリフなど、ちょっとでも心動かされた文章があれば、それを記録しておきましょう。ここでひと手間かけておくと、あとで感想を書くときに圧倒的に楽です。引用がしやすくなりますから。

 

 

2.以下の内容を意識しながら読もう

これらの内容を意識しながら読みましょう。

⇒登場人物のなかで誰が一番、好きか&苦手か

⇒一番、面白かった(or悲しかったorつまらなかったシーン)

 

あと、これとは別に

⇒話の展開やセリフ、行動に対して疑問を持った箇所

⇒意味がよく理解できなかった 箇所

 

こうしたところには付箋をつけておきましょう。

あとで役立ちます。

 

特に「意味がよく理解できなかった箇所」は大事です。

 

子どもの頃は、読書していると理解できない箇所がしばしばでてきます。大人になると理解できるのですが、物語の中には子どもにはちょっと分からないような感覚や価値観が描かれていたりすることは案外多いです。なにせ書いているのは大人の作家ですからね。

 

ただ、感想を書く上では、この大人と子どもの感性・感覚の違いこそが最大の魅力になりますから、「理解できなかった箇所」を押さえておくことは、とっても有用です。

 

大人(先生や審査員)が読書感想文を読んでハッとさせられるのは、大人の自分にはない感性や遠い昔に失われたであろう感覚を思い起こさせてくれる、子どもならではの素朴な思考に触れられたときではないでしょうか。

 

少なくとも僕が審査員なら、そんな感想文に出会えるととてもワクワクします。

 

 

3.読み終わったら、できればすぐ書こう

時間が経てば経つほど、本の内容を忘れてしまいますし、内容のとらえ方がどんどん客観的になっていってしまいます。素直で素朴な感想を書けなくなってしまうんです。

 

あとから物語の粗筋を思い出して書いた感想文は、モヤモヤしていた生の感想部分がすっかりそぎ落とされ、常識的でまっとうな内容になってしまいがちです。言葉にならないようなモヤモヤとした感覚は、勢いで文章化してしまわないとあっという間にどこかへ飛んで行ってしまいますからね。アイデアを思いついたら、すぐにメモを取る方がいらっしゃいますが、あれと同じ感覚です。

 

それに読み終わったあとの興奮状態のときのほうが、単純に書きやすいし書いていて楽しいと思えるんじゃないでしょうか。まぁ書くのが楽しいという感覚は、僕がライターの仕事を選んだような人間だからかもしれませんが…。

 

読書感想文が嫌いな子ども、多いですもんね。

 

 

4.これを読んだら大人(先生)がどう思うか、という考えを捨てよう

これが意外と難しいですね。課題図書で、みんなが似たような感想文になってしまうのは、この力学が働くせいです。

 

この本を読んだら「こんな事を思うべき」というのを国語の文章問題のように感じ取ってしまうと、書くのが辛くなってしまいます。だから、そんな気持ちはとっとと捨てて好き放題書きましょう。

 

コンクールで入選を狙うなら、筋の良い感想、筋の悪い感想、というのも気に掛けるべきかと思いますが、先生に見せるだけなら、少々変わったことを書いてもOKでしょう。

 

というより、変てこな感想が提出されたときこそが、先生の腕の見せ所なんじゃないですかね。どんな風に生徒に内容をフィードバックするかというのが。先生にこそ読解力が問われているような気がします。

 

 

5、書くときの切り口を工夫しよう

楽しかったです。

悲しかったです。

という一本調子の感想文にならないために、話の切り口をすこしズラすことで、スラスラと感想文が書けるようになります。たとえばこんな感じ。

 

⇒ある場面で、自分が○○だったら、どう思うか、どう行動するか

⇒登場人物のなかで、一番、自分に似ているキャラクターは誰か

⇒なぜ○○は、あの場面であんなことをしたのだろう、と想像してみる

⇒つまらないなら、なぜつまらないと感じてしまったのかを考える

⇒ 作者がなぜこんな話を書いたのか、について考えてみる

⇒作者が本を通じて、表現したかったこと(伝えたかったことはなんだろうかと想像してみる)

 

最初に「メモしておくと便利」と書いたのは、この切り口として使うためです。

 

●実例

なぜ○○は、○○○○のときに○○○○なことをしたのだろう。それはきっと○○○○だからだと思います。○○が○○○○したときに、××が××××と話していた(本の中からセリフや場面を引用してくる)のを読んで、そう感じました。

 

さらにたとえば、 

⇒でも私が○○だったら、○○○○ではなく△△△△していたと思います。

⇒私が○○だったとしても、きっと同じことをしたと思います。

 

といった感じで、自分の感想の内容に合わせて、この後の展開も色々です。ここまで書くことができれば、書き出しの難しさからもすっかり解放されて、あとは伸び伸びと自分の想いを書いていけるんじゃないでしょうか。

 

 

感想文とはレトリックを競うものでも、表現力を競うものでもないと僕は思っています。文章を上手く書くことに、ことさら時間を費やす必要はありません。ある本を読んで何を感じたか、どう考えたか、というその人の感性を伝えるのが読書感想文です。だから想いを伝えられる最低限の文章さえ書ければ、それで十分。

 

読書を通じて、自分の感性と向き合う時間を作ることにこそ、読書感想文の宿題としての意義があると感じています。

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