僕が一番、ルルドをうまく使えるんだ。
ぼくは、わりと流行り物には飛びつくタイプ。
おかげさまで山ほど買い物で失敗してきたが、「ルルド」というマッサージクッション。こいつは良かった。
購入してから何年も経つが、いまでも現役。
数回使って飽きてしまったレイコップ
とは対極の存在だ。
何が良いって、まずマッサージ機にしては、ウン千円で買えるのがいい。リーズナブルだ。
肩こりが死活問題のオジサンやオバサンクラスになるとマッサージチェアでも買わねば間に合わないのだろうけど、デスクワークの肩こり程度の悩みならルルドで十分に対応できる。
ルルド暗黒時代
いまでは買って良かったと声を大にして言えるルルド。
しかし、購入当初は「失敗した!!」と思っていた時期があった。
実は、このルルド。
正直に告白すると、最初の数か月間はレイコップのごとく放置していた。
なぜかと言えば理由は単純で、商品が届いて意気揚々と試すと、なんてこった…。
想像していたほど気持ちくないのだ。
うわー、がっかり。
両親に使ってもらい「良ければあげるよ」と試してもらったところ、両親も同じ感想。
まーた無駄なもの買ったなーという反応をされて、ますます惨めな気分に。
最初のほうにリーズナブルとは書いたが、全然使えないのは想定外。
ショックだった。
あまりにショックすぎて、ぼくはルルドを買ったことを記憶から消去することにした。
少し硬めのふつうのクッションとして扱うことにしたのだ。
酒のいきおいでルルドと仲良しになれた
すごい偶然だった。
酔っぱらって帰ってきたときに、ドテっとソファーに倒れこんだ。
ルルドが、偶然、背中の下敷きになった。
あっ♪
気持ちいい♪
ゴリゴリする揉み玉が、肩甲骨のスキマの凝り固まっている部分にうまくはまって、超気持ちよかったのだ。
やばい。本当にいい。
ぼくが押し付けるだけじゃなくて、ルルドにも動いてほしい。
と考えたそのとき、ハッと思い出した。
こいつ…動くぞ、と。
しまい込んでいたケーブルをそそくさと取り出して装着。
スイッチオン。
あー、
あー、
あー、
気持ちいい。
全体重を預けているために、揉み玉はウィンウィンと悲鳴を上げている。
あきらかにマニュアルにはないルルドの使い方である。
しかしルルドはなかなか頑強で、一貫してこの使い方をし続けているものの、購入から数年経った現在も立派に第一線で活躍している。
オールドタイプの両親たちには使いこなせなかったルルドを、ぼくはいま立派に乗りこなしている。
こんなに気持ちいいものはない。