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ZOZOTOWNでブランド服が売れる理由も、ユニクロやアウトレットが好調なのも、すべて同じ理由ではないか。

服が売れないと言われる時代。

かといって、街ゆくひとが全裸になるわけではない。

服はいまでも、場所によってはちゃんと売れている。

 

たとえばZOZOTOWN、ユニクロ、アウトレット、ファストファッション。

価格も違えばネットとリアルなど販売スタイルもまちまち。でも、それなりに服が売れている。

その理由について改めて考えてみた。 

ファッションビルで服を買わないのは、高いからじゃない

僕はZOZOTOWNをよく利用する。

季節の変わり目になると、必ずといっていいほどZOZOTOWNを訪問して、何点かアイテムを補充している。購入するのは特に安いもの、というわけではなく一般的なファッションビルに入っているようなブランドのアイテムばかりだ。

でも、ファッションビルや百貨店には服を買いに行かない。

それはなぜか。

 

リアルショップは、検索性も網羅性も低い

たとえばジャケットを買おう!

と考えてリアルショップにいくとする。

1つの店舗にジャケットが10種類くらい置いてあるとしたら、その中で自分の好みの範囲に入っているのは0~1着といったところだろう。よくて2着ほどか。

ファッションビルや百貨店では、フロア内の各店舗をめぐってこの作業を何度も繰り返すことになる。ひどいときは、ワンフロア巡っても1着も気に入るものが見つからないこともある。見つかっても予算オーバーということもある。

ZOZOTOWNなら大量の商品を一覧できるし、予算を絞り込んで探すこともできるので便利だ。仮に予算を絞り込んだとしても、比較検討できるアイテム数はリアルショップよりも多い。

 

さて、ようやくジャケットが決まったとしよう。

しかし、「ではこのジャケットに合うシャツを探そう」となればまたあれこれ見て回らねばならない。

ジャケットと同時にシャツも見ているから、単純に倍の時間がかかるわけではないが、ショップ間をまたいで商品を比較検討するのは非常に大変だ。

ZOZOTOWNのように、ブラウザのタブを複数開いて並べて見比べるような手軽さはない。

それにせっかく気に入ったデザインが見つかっても、サイズがぴったり合うかという問題もあり、なかなかベストの1着を見つけることができない。

 

ショップをめぐる際に、店員とのコミュニケーションというストレスがかかる

いま書いたように、気に入った1着を見つけるためには次々と店を巡らなければならない。しかし、店に入って商品を見ようとすると、店員さんに声をかけられてしまう。

女性はどうか知らないが男性のファッションは基本シンプルだから、店員さんのアドバイスはよほどファッション好きの人でもない限り、そこまで必要とはしない。

さーっと目当てのアイテムを一覧して次の店に行きたいのである。

 

というかZOZOTOWNとファッションビルのリアル店舗では、そもそもコンバージョンの難易度が劇的に違う。

ZOZOTOWNは「なんでもいいから服が売れればOK」なのだが、リアル店舗は「うちのブランドの服が売れないとダメ」なのである。的が小さい!

 

ZOZOTOWNには、ジャストサイズを購入できる仕組みがある

ところでECサイトで服を買うと問題になるのがサイズ感だ。

服は小さすぎたら着れないかパツパツになるし、大きすぎても不格好だ。ジャストサイズが望ましい。

しかしそこはZOZOTOWN。ジャストサイズを選べる工夫が用意されている。

サイズを比較できる

こちらの画像をご覧いただきたい(商品写真は黒く塗りつぶしています)。

見ている服のサイズ表の下に、以前に自分が購入したアイテムのサイズが表示されている。

手元にある服と比べながら、サイズ感まで検討できるのである。

しかもこの仕組みは、ZOZOTOWNで買い物すればするほど結果が蓄積されていくので、利用すればするほどサイズ選びが楽チンになっていく。

 

ちなみにジャストサイズを選ぶためのサポートは、ユニクロも手厚い。

すべてのアイテムに対して、きちんと採寸されたサイズ表がついていることはもちろん、着丈を合わせるための情報も提供してくれている。

 

着丈を確認できる

 

売れているECファッションサイトは、とことん顧客志向である

売れているECファッションサイトは、「ジャストサイズを選ぶのが困難」という弱点を克服するために、丁寧な情報提供をする企業努力をしている。

一定以上の金額購入で送料が無料になる点も、運送会社のブラック労働問題で賛否あるが、ユーザーには嬉しいサービスだ。

そしてECサイトの弱点を克服すればするほど、検索性や網羅性というECサイトが本来持っていた強みが際立つようになる。ますますユーザーはECサイトで服を購入するようになる。

 

さらに最近は、ECサイトで買い物に失敗しても、返品を受け付けるECサイトもあるし、メルカリのように手軽に商品を換金できる環境も整っている。

たとえばロコンドは、返品・サイズ交換無料にすることで、通販で買うのが難しかった「靴」を安心して購入できるサイトだ。

 

アウトレットでブランド服が売れるのは、店員があまり干渉しないからでは?

アウトレットで服を買ったという人は身近にけっこう多い。アウトレットで服が売れるのは、一般のショップより安いからだと言われることも多いけれど、店員さんがあまり干渉してこないことも影響している気がする。

売場面積が広くて、大量のお客が店内で商品を物色しているので、店員さんは試着対応で手一杯という状況。

 

接客がおろそかに…と思いきや、ゆっくり選びたい人からすれば、むしろこの状況はありがたいのではないか。

日ごろファッションビルで店員さんの厳重な警戒が張り巡らされているハイブランド店でも、アウトレットなら気安く物色できる。落ち着いて選べるから納得するまで検討できる。結果、売れる。単なるそれだけのことなんじゃないのかな。

 

試しにユニクロでファッションビルのように張り付きで接客してみればいい。間違いなく売り上げは落ちると思う。ゆっくり検討させず購入を急かすと、お客の多くは逃げてしまうから。

たまにいる接客の達人のような店員さんは、とても上手に距離をとってくれるけど、それをマニュアル化するのは難しい。ほとんどの店員さんはウザいだけになってしまう。そんな事情で、ハナから積極的に接客しないことにしている店の方が、売上がいいのではないか。

 

思えば、比較的好調なファストファッション(H&MやZARA、FOREVER21など)も、全般的に接客がユルい。勝手気ままに商品を閲覧できる。

ECサイトが気軽さや情報量・商品量のメリットに加えて、サイズ感の不安を払拭したように、勝ち組アパレルショップは、Webのような気軽さと実際に商品を手に取れるリアル店舗の良さが同居している。そんなふうに捉えることもできるのではないだろうか。

 

雑にまとめると、いまやモノはどこもそれなりに良いのだから、あとは買いやすさだけの問題なのではないかと、そんなことを感じている。

売れない理由の答えを「価格」に求めすぎると、間違った方向にいくと思う。

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