綾瀬はるかのドラマ、義母と娘のブルースがクッソ面白かった。(1話感想)
義母と娘のブルースが、なんとなく見始めたらクソ面白かったので書きます。
筋書きは、妻を亡くした宮本良一(竹野内豊)が岩木亜希子(綾瀬はるか)と再婚しようとしていて、だけども良一には小学生の娘、みゆきがいるという設定なんですね。
女の子はませてますから、なかなかお父さんの再婚は受け入れられないわけです。
その娘さん相手に、婚約者の綾瀬はるか演じるバリキャリウーマンの岩木亜希子が、ビジネススキルを駆使して、どうにか取り入ろうとするのですが…。
子ども相手に、ビジネススキル全開で挑む亜希子さんが相当面白いw
みゆきちゃんに自己紹介するために、名刺を差し出して自己紹介したり、ガチの履歴書を手渡ししたり、「つり橋効果」を駆使して気に入られようとしたり。
なかなかにぶっ飛んだ行動をとります。
みゆきちゃんに気に入られるために、亜希子は、私が母親になる「メリット」を感じてもらわねば、「ソリューション」を提供せねば、と真顔で言ってのけます。
子ども相手に使う言葉じゃないからこそのズレがたまらんですね。
そして終盤には、男子たちにいじめられているみゆきちゃんに、亜希子は孫氏の兵法を説いたり、「あの男子グループはトップダウン組織だから交渉事はトップと1対1でやったほうが話は早い」と、みゆきちゃんをけしかけるなど、相変わらずの破天荒ぶりを発揮するのですが。。。
このドラマが心憎いのは、終盤に、ちゃんと家族らしいハートフルな展開が用意されていたこと。
亜希子のみゆきちゃんに対する真摯な姿勢は、ませた女の子だからこそ察するところもあり、実際、いじめっこ男子と和解できた実績も後押しになって、2人の間に小さな信頼関係が生まれます。
最後、亜希子に送られたみゆきちゃんからの手紙が、企業からの合格通知風だったことが、またいい味を出しています。
以前に「家売るオンナ」という北川景子が不動産屋を演じるドラマがありましたが、それとテイストはけっこう似ていると感じました。
超ビジネスライクにデフォルメされた美女が、表面的にはぶっとんだ行動をとるんだけども、実は人の心の芯をとらえたコミュニケーションをとっているという構図が共通していると感じます。
僕は、この手の濃い味つけのコメディがとんでもなく大好きなので、ドラマがスタートして間もなく、亜希子さんがお尻を後ろに突き出しながら、娘にビシッと名刺を差し出した瞬間にやられましたね。
いやぁこれはたまらんです。次回から録画MUST。
さて。
せっかくなので最後に少しだけ真面目なことも書くと、このドラマでは、ほとんどの大人がバカらしく描かれていて、小学生のみゆきちゃんがとても賢く描かれているのが、ある種の風刺になっているのも面白いと感じました。
大人たちは、偉い人に媚びたり、ロジックや心理学や損得を計算して人を操作したり…。
大人が日々演じている社会人としてのふるまいが、いざ子どもの視点から見たときに、いかに上滑りしていて滑稽か、というのを思い知らされた心地がしました。
幼くして母親を亡くした子どもの辛さ、苦悩というのが、綾瀬はるかを筆頭にした大人キャラクターたちの、強烈な個性の光の反対側に浮かび上がる陰として、じわりと浮かび上がります。
この辺りが、ドラマ全体を通じて、あとあと利いてくるのではないかと期待してしまいますね。次週からも楽しみなドラマです。
最後に、綾瀬はるかの女優魂を感じる、この一枚を張り付けて終わります。
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