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他責思考のほうが、優秀になれる仕事もある。

自責思考の弱点

他責思考と自責思考。

ビジネスシーンでよく耳にする言葉だと思います。

一般的には、自責思考のほうが優秀だとされているようですが、携わる仕事内容によっては他責思考の人の方が向いていることもあるようです。

自責とは?他責とは?

自責思考とは、問題が起こったり失敗したときに、その原因は自分にあると内省する考え方。

自分が変わることで問題を解決しようと試みるため、責任感がある印象を与えます。すぐに自らの非を認め改善に取り組む姿は、周囲からの信頼にもつながるでしょう。ビジネスシーンで優秀とされている所以です。

 

一方、他責思考とは問題や失敗があった場合に、その原因を自分以外のものに求める考え方です。

自分を省みるよりも、周囲の人や環境を変えることで問題や失敗に対処しようとします。ビジネスシーンで他責思考が不評なのは、その行動や言動がしばしば責任転嫁と受け取られるからでしょう。

 

自責思考は、鬱などの精神疾患リスクを高めることもある

一般に優秀と捉えられることの多い自責思考にも、ネガティブな側面はあります。

自分を責めすぎるあまり精神疾患に陥りやすくなるのです。

 

もちろん、責任感は成長に欠かせない要素です。

しかし、職種によっては自分一人が改善したとしても事態が好転しづらいケースはあります。

本来、感じる必要のない無力感や劣等感まで引き受けてしまいがちなのが、自責思考のウィークポイントです。

 

過労で鬱になり自殺したというニュースがたびたび報道されていますが、責任感の強さから「適度な手抜き」「ストレスの発散」ができなかったことも少なからず影響しているでしょう。

 

また、自責性の高い人は、なにか問題が起こった際に同じ失敗を繰り返さないようハードワークになりがちです。身体的に負担のかかる働き方をしやすいことは自殺や過労死と無関係ではありません。

自責思考の人は、成長のタネとなる「内省」する能力には長けているものの、一方で自分を責めることでストレスフルになりやすい側面があります。

 

 

 

他責思考を評価する企業がある

ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」や天丼チェーン「てんや」などを展開するロイヤルホールディングス。

 

そのグループ企業で、グループ全体の経理・人事業務を担うロイヤルマネジメント株式会社の方が、インタビューで過去にこんな話をされていました。

 

───SPI試験では、どのような点を重視されるのでしょうか?

船橋さん:性格適性検査です。基礎能力はあまり見ていません。

性格に関しては、「達成意欲が高い人」「身体活動性の高い人」、そして「自責性の弱い人」がいいですね。

 

───自分を責めないほうがいいんですか?!

船橋さん:はい。自責性が低いと、くよくよしないんですよ。人のせいにしたとしても、最後までやり抜く力があればいいですよね。

ロイヤルグループ社員の診断結果を見ると、全体的に自責性が非常に低いという結果が出ています(笑)。

(クックビズ総研「離職率5%・ロイヤルグループの採用基準は「自分のせいにしない人」!」より)

 

自責性が低いほうが、くよくよしないから良い。

つまりはストレス耐性が高いということです。

理屈をこねる間もなくリアルタイムに仕事状況が移り変わっていく、接客業ならではの感覚ですね。

 

ほかにも新規開拓を専門とする営業職やコールセンターなど、理不尽な対応や叱責を受けることが多い職種では、適度に責任転嫁しながら働ける性格のほうが長続きし、結果的にハイパフォーマンスを発揮できることも多いのです。

 

他責思考が問題なのではなく、達成意欲や行動力の低さが問題

他責思考ときくと、無意識に「仕事を放りだす無責任な人」を想像しがちです。

ですが、実際には他責性が高い人のなかにも「達成意欲の高い人」や「身体活動性の高い人(積極性のある人)」がいるということです。

 

そうした人たちは、少々の失敗や問題にめげることなく行動し続けて仕事をやりぬきます。

 

店舗オペレーションが確立されている外食産業では、本来、自責思考が担っている「内省」部分を、ある意味でチェーン本部がカバーしてくれるため、トライ&エラーを精力的に行える人材の方が結果的には成功するのでしょう。

 

他責性の高さを生かすには?

他責思考にも良い点のあることはお伝えしました。

しかし、世の中にはいわゆる「人望のない店長」が多くいるように、他責思考は行き過ぎると周囲の信頼を失い、仲間を遠ざけます。孤立の原因となるのです。

ロイヤルマネジメントの方が合わせて主張されていたのは、

 

一番は、ウソをつかないこと。ルールを守ること
───では、御社にとって、優秀人材とはどのような方を指しますか?

船橋さん:キャベツの千切りが早いとか、パンのカットが上手だとか、蕎麦が打てるとか、「優秀」の定義にはそのようなものもあるかも知れません。しかし私たちにとっては、コミュニケーションを円滑に図り、人を使って結果を出せることの方が大切です。

 

同時に、人を教えるためには、信頼されなければなりません。そして、信頼されるためには、ウソをつかないこと、ルールを守るということが一番だと思っています。お店が崩れるパターンというのは、大体店長が嘘をついてしまうんですよね。

 

期日までにシフトを出さないとか、挨拶をしましょうと言いながら、店長本人が挨拶をしないとか。信頼を失い、下の人はついて来なくなる。本当に基本的なところですが、ここがおざなりだと、どんなスキルがあってもダメでしょうね。

(クックビズ総研「離職率5%・ロイヤルグループの採用基準は「自分のせいにしない人」!」より)

 

嘘をつかない誠実さが大切である、ということです。

プロ意識が高く仕事に真剣に向き合う店長から注意を受けるのと、約束を守らないいい加減な店長から注意を受けるのとでは、どちらが素直に聞き入れやすいでしょうか。

言うまでもありませんよね。

 

 

 

さいごに

自責思考と他責思考。これは特性であって、優劣ではありません。

職種の特性に応じて、また、チームのバランスを考えながら人員配置をすることが大切です。

 

長い社会人生活のなかで、自責の考えを取り入れ内省することは成長につながりますが、ときには他責の考えで体と心のバランスをとることも必要です。

自分で内省するだけでなく他者に改善を求める勇気も、組織づくりには欠かせません。

 

組織全体の改善には、自責と他責両方の観点が求められるということです。

他責性の高い優秀な店長さんは、意識的に自責の考えも取り入れることで、自分のストレスに強い特性を生かして活躍されているのです。

 

自分はどちらのタイプの人間かを自覚して、足りない方については意識的にカバーするように動ければ理想ですね。

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